10/2-3に建築会館で行われたArchi-TV2010にustream配信班として参加した。主に配信チームとしての立場から振り返りたいと思う。
僕が今回ust配信をサブリーダー的に担当した理由は、個人的に、過去2回Archi-TVにビジターとして参加してきて、その東京・建築会館での盛り上がりに反して、外部(特に地方)の建築学生まではその祭の輪が拡がっていないことを強く実感していたからである。当たり前のことだが、建築学生は東京のすぐそばにばかりいるわけではない。そこで今年はtwitterと共に普及してきたustreamを使って、ほぼ全編生放送することにし、結果的には大きな配信トラブルもなく26時間配信することができた。
インターネットのよいところの一つは、ネット環境さえあれば、距離は関係なく誰にも同じ情報が届けられる点にある。東北の人も沖縄の人も今年のATVの配信を見てくれ、twitterで反応を返してくれたりした。そういった声は大変嬉しいが、配信といういわば前提条件がクリアできても、本当に議論の輪を拡大する、という本来の目的が達成できたかという点は疑問が残る。ustがあるから、twitterがあるから、ということに慢心せず、我々はきちんと議論のテーブルを用意することができたのだろうか。Real Time Reviewなどの内側からの批評性をもたせるコンテンツは用意できても、外部からの反応をフィードバック出来ていたわけではない。もし思ったとおりのテーブルを用意するにはまだ技術が追いついていないのかもしれないが、それでも不十分だったと言わざるを得ない。
また、それ以前に、この2010年において、どんな社会的課題を建築学生がネットを超えて共有しなくてはいけないのか、という話は不透明なままだった。しかしながらそういった課題が一朝一夕に共有できるわけでもない。一つの成果として全国の学生間のネットワークパスが拓けたのであるから、Archi-TVは「開局」した以上、全国建築学生の議論のフレームワークとして生き続けなくてはならない。
なんのためにネットワークするのか。それは個の時代では解決出来なかった宿題に、我々の世代が群となって取り組むためなのだから。
(手前からReview班、真ん中のバルセロナチェアがプロデューサー会議番組放送中、一番奥が配信班ブース。ATVらしい一枚)
yoichi
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